〔092〕大山 (1,711m)

標高差:917m

2011年04月17日(当時61歳)


日本百名山に戻る

鳥取県大山町
登り:2時間30分
下り:1時間10分
コースタイム:3時間40分
Road Map  :米子道を溝口ICで下りて、桝水から大山寺に向かう。
Route Map :下山キャンプ場駐車場に車を停めて夏山登山道を往復する。
買い物姿のおねーさん
  我がハイキング仲間の大半が雪山は危ないから登らないと棄権してしまったが、買い物バックを肩からぶら下げて長靴姿のおねーさんが山頂まで行って下山していた。 聞くとスパイク長靴ではなく、普通の長靴らしい。 このおねーさんの行動パターンに惚れてしまった。
同じ山を何度も登るのは面白くない
  大山は素晴らしい山であるが、だからと言って何度も登っていると大体様子が判っているのでサプライズが無く何か面白味が無い。 まったく初めての山に行って、登山口を探し、道間違いをして、山頂でがっかりする山歩きがしょうに合っている。
伯耆富士
  溝口側から見る大山はトロイデ形の綺麗な形をしているが、これは偽りの姿であり、崩落が進んでいる山に思えない。 残雪期の今日は崩落の音を一回も聞かなかったので表面凍結が崩落を防いでいるんだろう。だから冬の積雪期の方が縦走し易いと言われているのかも知れない。
昨日は蒜山高原で職場の宴会
  恒例の蒜山高原での職場の宴会の前に大山に登る予定であったが、16日の天気が思わしくなく、
宴会が済んでからの今日に変更した。 前回、宴会で呑み過ぎて三平山を二日酔いで登ることになり、苦しい思いをしたので、今回は宴会でアルコールを一切呑まないことにしたが、これが大ブーイング、最後まで呑め呑めとせき立てられた。
弥山まで
蒜山の別荘地から見た早朝(6時過ぎ)の ”大山”の南壁。
”大山”には雲一つとしてないが、 ”蒜山三山”の山頂はガスで覆われていた。
夏山登山道の登山口直ぐ近くの下山キャンプ場駐車場(無料)に車を停める。地元ナンバーの車が多いが、高知、神戸ナンバーの車も見掛けた。
駐車場は解けた雪でアイスバーンになっており滑って
ひっくり返りそうになった。
駐車場から見た”弥山”続く ”夏山登山道”の尾根筋。
今の所、天気は良さそうだ。
7時54分に駐車場を出発し、1〜2分で夏山登山口に着く。
登山口はアイスバーンになっていたが、仲間がアイゼンを
持っていないので俺もアイゼン無しで歩き始める。
日曜日で良い天気なのでハイカーが多い。
アイスバーンは登山口だけで後は適度な硬さの残雪道が続く。
標高800mの登山口から出発しているのに、ここが ”一合目”?
”一合目”付近で標高900m。 アスリートの相棒は先行者を
どんどん抜いて行き、そして仲間も引き離しに掛かりだした。
”二合目”付近まではブナ林の穏やかな道が続くのみ。
相棒は体力を見せ付けるかの様にハイペースで歩き、やがて姿が
見えなくなる。 これを追うと体力が持たないので、こんな奴は
ほっておいてゆっくりとマイペースで登る。
一部、雪が無くなっている個所もあったが、
ほんの少しだけで直ぐに雪道となる。
斜度が増してくるが、まだ大したことは無く、アイゼン
無しでも難なく登れた。 アイスバーンは今の所は無し。
斜度がきつくなってくると意外や、若手のSが遅れ出した。
昨夜の宴会疲れか体調が悪いらしい。 登りたくも無い山に付き合いで
来ているので尚更辛い様である。
”五合目”付近も残雪が切れていたが、
これもほんの短い距離だけだった。
”五合目”を過ぎる辺りから ”大山北壁”が樹木の間から見え出した。
南壁はお陽さんが当たり綺麗な絵になるが、北壁は逆光となりいつも陰気な感じとなる。
振り返ると豪円山スキー場から日本海まで綺麗に見渡せた。
Sが弱っているのはシャリバテかも知れないので、ここで朝食休憩とする。
つぼ足でも行ける斜面ではあるが、折角持って来ているアイゼンなので、ここで装着する。
今日の相棒二人にはアイゼン無しで頑張って貰うが、アイゼン無しで登っているハイカーも多い。
個人的には大山は残雪期の方が登り易いと思う。 無積雪期の夏山登山道は道が荒れており酷い所
では1mの段差を登る所が多い。 積雪期は平らな登りだが無積雪期では。
1時間26分で”六合目”通過。 避難小屋はすっかり雪に埋まっており、
入口だけが掘られていた。相棒はここで待っていてくれると思ったが、
ノンストップで山頂まで行った様だ。
”元谷”から滑落を恐れず沢山のハイカーが直登してきた。
ボード、スキー、ソリと各自、様々な物を担いでいる。
気温はマイナスなので風が吹くと寒いが、殆どが無風で半そで
ハイカーも多い。 ここまでニット帽で寒さ対策したり、
ひさし付帽子で日焼け止めをしたりと衣換えで忙しかった。
標高こそ低いが ”6合目”から高山帯の様相をなしている ”大山”は、
日本百名山に相応しい山だ。 残雪期には特にそれを感じる。
下山時滑降組みが元気に登って行っている。
下りの滑降を考えると楽しく登れてしまうのだろう。
いつもなら登山道を走り回っているSは朝飯を食っても元気
が出ない。 彼が俺より遅れるのは余程調子が悪いのだろう。
便乗して俺もゆっくりと登る。
多少は霞んでいるが、日本海が一望出来る素晴らしい景色が広がっている。
昨日の登頂を止めて一日待った甲斐があった。
八合目付近からの展望、”三鈷峰”が既に低い位置に見える。
”八合目”に到着する。
八合目のガイド板、クリックで拡大します。
無積雪時なら木道を歩いている個所ではあるが、積雪時は崖っぷちの稜線を歩くことが出来る。
雪庇も無く安心して歩けるが、多少ひび割れは入っていた。
黄砂で汚れており、純白の雪山を見るには少し遅過ぎた感がある。
アイゼンを着けているので木道を歩かずに天然記念物の
”ダイセンキャラボク”の上を歩く。残雪期だけに許される行為だ。
大山さいこぉー!”と雄叫びを上げるが単なる空元気。
雪原の下は ”ダイセンキャラボク”帯。
左側は岡山の山々、登っている山は多いが同定は出来ません。
山頂雪原を木道と平行に歩いて弥山を目指す。 シールを付けたスキーヤも登って来ており、
この辺りの斜面ならおいらにも充分滑れそう。 山スキーの道具は高いので買わないが・・・
”頂上小屋”が見えて来た。
体力バカが山頂で退屈そうに待っていた。 30分も前に着いたらしので2時間を切っているかも知れない。 コーヒーを沸かしていることを
期待したが、バーナーは別荘に忘れてきたらしい。
山頂石碑のある ”弥山”から三角点のある ”弥山ピーク”に移動する。
この写真は ”三角点”側から ”山頂石碑”側を撮っている。
2時間30分にて ”弥山三角点”(1,711m)に着く。
今日の遠足仲間と記念撮影。
弥山三角点から大山最高峰の ”剣ヶ峰”を見る。ここから見える山は全て登っているが、
南側から登った甲ヶ山がスリリングで印象深い。 剣ヶ峰へ縦走している人は誰も居ない。
雪が緩み危ないのかも知れない。 仲間からは行こうと言う声が出なかったので今回は止めておく。
弥山の山頂石碑に戻り、木道に腰掛けて昼飯にする。
忘れていた山頂石碑で証拠写真を撮る。
一回目:弥山 登り2時間15分
二回目:弥山 登り2時間丁度
三回目:天狗ヶ峰 登り3時間25分
四回目:剣ヶ峰 登り2時間20分
五回目:弥山 登り2時間30分
六回目:剣ヶ峰 登り2時間44分
山頂での22分の休憩を済ませ10時46分に下山を始める。
雪面は緩んでいるので、かかと落しでどんどん下って行く。
サルは元気になり、持ち前の運動神経で靴スケートで滑り
下りて行く光景は見ていても楽しそうだった。
遠方からツアーで来られた団体さんであろうか、
この時間でも沢山のハイカーが登ってくる。
我々は素晴らしい景色を見ながら下山して行く。
3合目付近より標高の低い地点が残雪の下が凍っていて歩き難い個所も
あったが、それ程問題では無かった。 ブナ林の中を軽快に下山する。
下山を休憩無しの1時間11分で終えて駐車場に戻る。
駐車場は車が更に増えて残雪部以外は満車状態だった。
溝口側から見た ”伯耆富士”は大山の偽りの姿。
日本百名山職場の遠足第9弾は残雪の大山へハイキング。
だいせん
前日の職場の宴会風景

年2回、職場の宴会に使っている蒜山高原外れに建つ別荘。
別荘は雑木林に囲まれ展望がないが、少し歩けば大山、烏ヶ山、
擬宝珠山が望め、登山基地としては最高の地点にある。
明るい内は屋外の木造テラスで焼肉BBQをする。
金にものを言わせて、毎回、高級肉が用意されている。
日が暮れると屋内に移動してお鍋パーティとなる。
食って呑んで疲れた状態。屋内では薪ストーブの前が一等地となる。
布団で寝るより、自前のシュラフで寝る者の方が多い。
2階のロフトには6人分の布団あり。
2024年1月11日改定